エコー検査について
エコー検査の種類
経胸壁心エコー
胸の上からブローべと呼ばれる端子をあてて、実際の心臓の形、動き、弁の働きなどをリアルタイムに見る検査です。体への負担はありません。
経食道心エコー
経胸壁からではなく、プローベを胃カメラのように飲み込んでいただき、心臓を食道から評価する方法です。弁の狭窄の有無や逆流の程度、また、左房内の血栓の有無の評価に優れています。
大動脈エコー
大動脈瘤(胸部および腹部)の有無や大きさの評価や、大動脈解離の有無、範囲などを評価します。
頸動脈エコー
脳梗塞の原因のひとつである頸動脈の動脈硬化の程度をチェックします。心臓血管手術前にも必ずスクリーニングとして行います。また、動脈硬化の評価としても有用です。
腎動脈エコー
高血圧は一般的には数種類の降圧薬でコントロールできることが多いのですが、中に腎動脈に狭窄があり血圧が上昇している患者さんがいます。腎動脈の血流の流速を測定することで、狭窄の評価が可能となります。このような方の場合、腎動脈の血管形成術により血圧コントロールがよくなります。
下肢動脈エコー
歩くと足がだるくなったり、足の痛みを感じたりする患者さんの中に、閉塞性動脈硬化症の患者さんがいます。下肢動脈エコーにより、足の動脈狭窄の有無をチェックします。
深部静脈エコー
深部静脈血栓症の精査に行います。下肢浮腫の原因検索に行います。肺塞栓症の方では、必須の検査です。CTのように造影剤を使用せず、簡便に行えますので、スクリーニングや経過観察に適しています。
三次元経食道心エコー
平成20年9月より、導入された最新の3D画像超音波検査です。導入後、1年間で約250例の検査を施行しましたが、ほぼリアルタイムで精度の高い心臓の立体画像を見ることができ、どの場所が悪くなっているかを立体の動画で正確に評価することができます。現在、僧帽弁形成術が当院でも数多く行われ良い成績を治めていますが、弁膜症の患者さんの、術前、術中の評価には必須となっています。また、超音波に詳しくない医師とも共通の認識を持ちやすい、患者さんへの説明に使いやすい画像であることも大きな利点です。
