呼吸器内科病棟のNST(栄養サポートチーム)では新型コロナ患者さんも対象としています。陽性者の食べられない理由は呼吸苦が主で、高齢で元々食べられない、嚥下機能の低下や認知症などが重なることも。売店にも行けず、食事は病院食が全てです。栄養治療部のモットー「患者さんの手許に届くお膳は1つ。私たちの心を添えて届けましょう」を胸に、一人ひとりに最適な食事を提供するよう努めました。
通常は、ベッドサイドで食べやすい形態などを直接聞きますが、コロナ患者さんの場合はそれができず、頼りになるのは看護師らやカルテからの情報のみ。「話せればより合った提案ができるのに」と、もどかしさを感じていましたが、医師や看護師の積極的な情報提供により連携して栄養管理ができました。彼らの「患者さんを良くしたい」という強い想いを感じて自分ももっと頑張ろうと思い、業務量が増えてもつらさはありませんでした。
食形態や栄養補助食品、経管栄養剤にはそれぞれ多くの種類があります。管理栄養士の専門知識を生かした提案をすることで、これからも患者さんの治療を支えていきたいです。
(取材:2021年12月14日)