新型コロナウイルスを対象としたLAMP法検査の準備を始めたのは2020年3月中旬から。これまでの検査とは試薬が違ったり、前作業であるRNA抽出が必要だったり…。COVID-19のLAMP法検査は未知の領域のため、誰に聞いても分からないことばかりでした。結果は患者さんの人生を左右するため、正確にできるのか不安で、休日返上して夜遅くまで手技の確認や結果検証を繰り返しました。検査開始1週間前の4月1日、陽性反応が確認できたときは、自分たちの手法が正しいと分かり、胸をなでおろしました。
しかし、感染流行の初期は対応できるスタッフは土日を含め細菌・ウイルス検査室の4名だったので、もし一人でも欠けたら検査が回らなくなると検査開始後も不安な日々は続きました。感染防護具を着用しての作業が1~2時間続くため、全身は汗だくに。精神的にも体力的にも限界を感じていました。
そんな極限状態を支えてくれたのは「チーム医療」。感染制御室、呼吸器内科や救急科の先生、事務など皆さんからのさまざまなサポートが心強かったです。「どんなときもチーム医療が大切!オール倉中で!」ということを、後輩に伝えていきたい。
(取材:2021年4月21日)