不整脈について
不整脈とは
心臓の異常なリズムを不整脈といいます。不整脈には様々な種類が存在し、全く自覚症状を伴わない不整脈もありますが、不整脈を生じると、動悸・息切れなどの自覚症状の出現や、失神や心不全の合併、なかには突然死を生ずるものもあります。
不整脈の種類
不整脈には大きく分けて以下の種類があります。
徐脈性不整脈
脈が遅くなる不整脈で脈拍数が1分間に50回以下のものをいいます。
頻脈性不整脈
脈が速くなる不整脈です。
期外収縮
瞬間的に脈が飛ぶものを言います。
この病気に対する検査
心電図
心臓が鼓動を打つ際の微弱な電気信号を波形として記録し、その波形から心臓の状態を把握する検査です。
運動負荷心電図
運動をして心臓に負荷をかけたときの心電図変化をみる検査です。
携帯型24時間心電図
小型の心拍を記録する装置を24時間身につけて、日常生活中の長時間の心電図を記録し解析する検査です。
胸部レントゲン
胸部にX線を照射して、肺・心臓・両肺の間にある縦隔などの器官の異常を調べる検査です。
心エコー
心臓を輪切りして心臓の状態を見ることができる検査です。
この病気に対する治療
抗不整脈薬による不整脈コントロール
カテーテルアブレーション
カテーテルという直径2mm程度の細い管を、足の付け根の大腿静脈(または動脈)から心臓に挿入し、不整脈発生部位にカテーテルを当てて温め、不整脈を根治する治療法です。
デバイス治療
不整脈の検査
不整脈患者さんにおける外来での検査としては、心電図だけではなく、運動負荷心電図や携帯型の24時間心電図に加え、胸部レントゲン・心エコーなどで心機能の評価を行い、また採血で電解質や甲状腺機能などのチェックを行う必要があります。

不整脈の治療
当センター循環器内科での不整脈治療としては、下記の5つに分かれます。
- 抗不整脈薬による不整脈コントロール
- カテーテルアブレーション(RFCA)
- 徐脈に対してのペースメーカー(PPM)埋め込み
- 致死的な不整脈を生じた際の突然死の予防となる植込型除細動器(ICD)埋め込み
- 重症心不全の方に対して画期的な治療となっている心臓再同期療法(CRT)および両室ペーシング機能付植込み型除細動器(CRTD)埋め込み