心臓カテーテル検査に関するよくある質問

心臓カテーテル検査を受けられる患者さん・ご家族様から、よくいただく質問をQ&A方式にて掲載します。

日帰り(外来)心臓カテーテル検査・(入院)心臓カテーテル検査 共通項目

心臓カテーテル検査は、どのくらいの痛みがありますか?

心臓カテーテル検査は、カテーテルという細い管を動脈血管から入れます。管を入れる部位は、患者さんの状態により異なりますが、親指の付け根か手首の動脈から入れることが多いです。

肘や足の付け根の動脈から入れることもあります。管を入れる部位には局所麻酔を行いますので、通常は強い痛みはありません。検査中に痛みが強い場合は、麻酔注射を追加しますので、遠慮なくお申し出ください。
痛みの強さを、下記のような1~10の数値で医師または看護師に伝えていただくと、分かりやすいです。

痛みの数値

心臓カテーテル検査は、どのくらい時間がかかりますか?

時間は30分くらいです。患者さんの病状により検査内容が異なるので1時間以上かかる場合もあります。

心臓カテーテル検査を施行するのは誰ですか?

循環器内科医師が行います。担当医師は当日に決定します。
患者さんの病状等を考慮し調整しています。

心臓カテーテル検査当日の朝食は食べてもいいですか?

絶食は必要ありません。まれに造影剤などの影響で吐き気がする場合があるので、朝食は軽めもしくは7時ごろまでに普通量を食べてください。

当日朝の糖尿病の薬はどうしたらいいですか?

糖尿病治療の内服薬やインスリンは、普段通り使用し朝食を7時ころまでに普通量食べてください。普段から低血糖発作が多い患者さんは、事前にかかりつけ病院または当科へご相談ください。

また、ビグアナイド系の糖尿病内服薬は、2日前から休薬が必要な場合があります。事前にかかりつけ医へ確認をお願いいたします。

心臓カテーテル検査後、水分を多く飲むのはなぜですか?

心臓カテーテル検査は、心臓の血管に造影剤を流してX線装置で撮影する検査です。使用した造影剤は体を循環し腎臓で濾過されて尿として排泄されます。腎臓への負担を少なくするために水分補給をして早めの造影剤排泄を促します。検査の後は、500mlの水またはお茶を飲んでいただきます。検査後すぐから摂取していただけますが、体調不良等で摂取が難しい場合は看護師へご相談ください。

尚、心不全治療や人工透析などで水分摂取量を制限されている患者さんは、普段の制限通りにして頂く場合が多いので医師または看護師へご確認ください。

心臓カテーテル検査の時に、点滴をするのはなぜですか?

2つの目的があります。
1つは水分補給と同じく造影剤を早く尿として排泄するためです。
もう1つは体調不良が生じた際に点滴から治療薬を投与して対応するためです。
通常、点滴は1本(500ml)で終了しますが、腎臓の働きが弱っている患者さんは 4本くらいの点滴を行います。

心臓カテーテル検査の後は、どのくらい安静が必要ですか?

検査後1時間はベッドで臥床安静に過ごしていただきます。検査で使用した薬の影響でふらつきがみられたり、穿刺部の出血が発生しやすいので歩行は避けていただきます。
※足の血管から検査をされた場合は、安静時間が異なりますので医師または看護師の指示に従ってください。

カテーテルを入れた動脈血管は、検査後どのくらいで出血が止まりますか?

動脈血管は圧が高いため、止血に時間がかかります。圧迫ロールや圧迫バンドを使って確実に止血します。一般的には手の場合は3~4時間、足の場合は4~5時間くらいで止血します。手から検査をされた患者さんは、出血予防のために翌朝まで手に固定する板を付けて過ごしていただきます。(親指の付け根の場合は添え板は装着しません)。

家族の付き添いは必要ですか?

高齢の患者さん、不安の強い患者さん、普段から転倒しやすい患者さんは、より安全に安心して検査に臨んでいただくために家族の方と一緒の来院をお勧めしています。また、検査の結果説明の際には医師より治療についてご相談させていただく場合があります。できればご家族のご同席をお願いいたします。

尚、コロナなどの感染症の流行状況によっては入院病棟へのお立ち入りをお断りすることがあります。 また、家族の付き添いの有無に関わらず、緊急時の連絡先は必ず確保頂きますようお願いいたします。

カテーテル検査の結果説明は、いつありますか?

日帰り(外来)カテーテル検査と、入院カテーテル検査で、結果説明を行う時間が異なりますので、それぞれの(FAQ)欄を、ご参照ください。

車で行ってもいいですか?

患者さん自身の運転での来院は、ご遠慮願ください。ご家族の送迎、または公共交通機関のご利用くださいますようお願いします。
特に日帰り(外来)カテーテル検査の患者さんは、翌朝まで再出血の危険があるため、当日の運転を固く禁止しております。

ご家族の方が送迎される場合は、病棟案内または総合案内にお立ち寄りいただき、1台のみ駐車料金割引があります。

持続グルコース測定器がついています。どうしたらいいですか?

 持続グルコース測定器(リブレ等)は検査・治療前に必ず取り外しをお願いします。

入院カテーテル検査

※日帰り(外来)カテーテル検査・入院のカテーテル検査 共通項目のほうも併せてご覧ください。

入院中に必要な寝巻きや洗面道具(アメニティー)は、持参した方がいいですか?

寝巻きは、病院からお貸ししておりますので、持参は不要です。タオルや歯磨きセットなどの洗面道具は、持参されてもよいですし、病院のアメニティーセット(有料)もご利用いただけます。アメニティーセットについては、入院説明の際に事務よりご案内しております。

カテーテル検査は、何時に始まりますか?

当日にご案内させていただきます。緊急患者の受け入れなどの影響で午後からになる場合もあります。ご理解下さいますようお願いいたします。

カテーテルを入れた動脈血管は、検査後どのように止血しますか?

カテーテルを手の動脈血管から入れた場合と、足の動脈血管から入れた場合、それぞれの止血方法を下記表にまとめております。表の止血時間は一般的なもので、長くなる場合もあります。

手の動脈血管の止血
親指付け根
手首

表1

親指付け根手首
圧迫時間3時間少しずつ圧迫をゆるめて翌朝に外します少しずつ圧迫をゆるめて8時間後に外します
安静解除
翌朝から手が使えます
足の動脈血管の止血

穿刺部位にロールを当てて2時間前後圧迫をします。圧迫を外した後、さらに  時間前後は足を曲げずに過ごしていただきます。歩行ができるのは、カテーテル検査の 時間後からです。最初に歩行するときは必ず看護師が付き添います。異常がなければ病棟内の歩行が可能になります。

検査結果は、いつ教えてもらえますか?

検査日が月曜から木曜日の場合は翌朝9時から、金曜日の場合は当日午後16時から結果説明があります。説明はお一人ずつ個別にさせていただきます。場所は、カテーテル休養室内の説明室です。ご家族の方が同席される場合は、説明時間に間に合うよう9棟地下カテーテル室受付(B-85)までお越しください。検査の結果により治療の相談をさせていただく場合がございます。高齢の患者さん、不安の強い患者さん、難聴や視力障害のある患者さんのご家族の方はできるだけご同席くださいますようお願いいたします。

説明を行う医師は、循環器内科主任部長または心血管カテーテル部長です。不在の際は、上席医師が代行する場合もございます。緊急患者対応などで説明時間が前後する場合がありますがご理解くださいますようお願いいたします。尚、金曜日の場合で検査が16時までに終了していない場合は、主治医より説明をさせていただきますのでご了承ください。