提案箱のご意見に対する病院からのご連絡(2006.2)

数多くのご意見、ご感想をお寄せいただきました。皆さまからお寄せいただきましたご意見は、今後の病院運営等に参考にさせていただきます。ありがとうございました。

ご意見についての実施状況または回答を次の通りご報告申し上げます。

診療関係について

術後の化学療法を今後、約6か月行う予定であるが、倉敷中央病院では、土曜日は化学療法をしない方針であると聞いている。ぜひ土曜日に化学療法を受けたい。

ご指摘のように、当院では土曜日の化学療法は行っていません。その理由の第一は、安全性を考えてのことです。当院は4週6休制を実施しており、土曜日には職員の半数しか出勤していません。外来での化学療法は、より慎重に行うことを心がけていますので、通院治療室は土曜日には化学療法は原則として行わず、食事摂取が困難な患者さんの栄養のための点滴を主に行っています。

第二に、化学療法の副作用が出るのはたいてい化学療法をした翌日です。翌日となる日曜日に副作用が出た場合、休日のため、患者さんの治療について最もよく知っている主治医がすぐに対応するのは難しいことです。最近、外科では、金曜日に入院していただき、2~3日間化学療法を実施することも開始しました。今後も患者さんの利便を考えて工夫を重ねていきたいと思いますが、やはり安全性を第一に考えたいと存じます。

薬剤関係について

通路に立っている薬品会社のセールスマンの存在が気になる。異様な感じがする。商談は時間を決めて別室でしたらと思う。担当医と直接の商談は不正が起きやすいと思う。見舞い客は午後7時で院外へ出るように指示があるが、セールスにはなぜ時間制限がないのか。

当院では、ご指摘の薬品会社の職員(以下、MR:医薬情報担当者)の活動は、登録したMRが、薬を安全に使用するための情報提供を行うことを中心として許可しています。医師との面会の約束ができていない場合に、伝達すべき医師を待ち受けるMRが院内の廊下などで待機しているため、不快感・不審感をお与えして、まことに申し訳ございません。この件につきましては、MRの代表を交えて話し合いを行い、患者さん最優先の行動を心掛けることを第一に、次のような自主規制が行われることになりました。 

  • 訪問時間は午後0時から午後8時までとする。
    (長時間のようですが、医師は午後7時を過ぎても仕事をしていることがあり、遅い時間の方が面会しやすい。かといって、訪問時間の開始を遅くして、面会できる時間を短くするとMRが集中して、かえって患者さんにご迷惑をおかけするため、上記の時間にしました)。
  • 医師を待ち受ける場所を数か所に限定し、それ以外の場所での活動は行わない。ことに北通り、うぐいす通りのセントラルパーラー付近、温室西通りの温室から南側には終日、立たない。
  • 重要事項は電話・メールで面会の予約をとる。

等です。当面はこの自主規制を見守りながら、不都合な点がありましたら、早急に対処していきたいと存じます。

看護関係について

高齢の父親の入院で、点滴、おしめ換え等で抵抗し、皆さんにご迷惑をおかけしました。少しでも手をかけないようにと、兄・姉の手を借りながら、なるべく家族で付き添いをしましたが、家族のいないときの食事と薬の服用の様子を尋ねても、よく分からない様子だった。申し送り、引継ぎは如何に?

ご家族の方に必要な情報提供が適切にできなかったことをお詫びいたします。ご指摘のようにお食事の量やお薬の服用について、看護師間での細やかな伝達が不足しており、ご家族に納得していただける説明ができていませんでした。ご家族が心配なさっていらっしゃる療養上のお世話についてお伝えできるように、チーム全体で話し合い、お互いに情報の共有をしていくようにいたしました。ご家族の方に分かりやすいように、お部屋に食事量、ご様子、服薬状況などの記録物を置くなど、伝達方法の工夫をしていきたいと思います。

看護師にモノをあげると待遇がよくなる。古くから変わっていない。それを変えてほしい。

当院の院是に「本院は平等主義にて治療本位とす」とあり、院是に続いて、「従業員に対する心づけ、贈物などの厳禁を励行せり」とあります。看護部門ではこの件については真剣に取り組み成果をあげていると思います。しかし、このようなご意見をいただき、私たちの行動を振り返り、襟を正して誤解を招かないようにしていこうと思います。ご意見の部署はどこなのか、どのような場面であったのか、具体的にお書きいただければ、具体的な調査ができるのにと残念です。

当院では倉敷中央病院を良くしていきたいという方のお気持ちをご厚志として受け入れられるよう「赤い屋根まごころ基金」を昨年、設立いたしました。病棟・外来でご厚志をお受けするのではなく、患者さんから誤解のないように窓口を独立させ、お申し込みをしていただいています。いただいたご厚志は基金制度運営委員会で適切に管理・運営し、健康づくり、病気予防に関する活動、病院で行う臨床研究に対する支援、ボランティア活動に関する支援、車椅子、患者さんの図書室である「医療情報の庭」の書籍の購入等、地域の皆さまに健康な生活を送っていただくための活動に当てる所存です。

看護師をはじめ職員は、患者さん、ご家族から金品を受けとらないことは浸透していると思いますが、今一度管理者会議で浸透をはかり、このようなご意見が出ないようにいたします。

その他

受付時間を10分過ぎて来院したが、総合受付で、科に確認も取らず、救急医療センターへ行くように言われた。救急で診てもらえるかどうかも分からないが、とにかく行ってくれと言われた。無責任ではないか。

受付時間を過ぎて来院された患者さんにつきましては、看護師に相談し、緊急性があれば当院で診させていただきますが、容体の落ち着いた方は、近隣の医療機関を紹介させていただいています。このたびは、そうした基本的な対応ができていなかったため、患者さんにご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。

受付時間を過ぎての受診は、患者さんの容体によって対応させていただきますので、その旨、ご理解をお願いいたします。

長く入院していると、床や流し台の掃除はしてもらえますが、棚の上などはホコリがたまっていて、不潔に思います。毎日でなくても、週1回でも細かいところまで掃除をして欲しいです。

棚の上などのホコリについて、不潔な思いをされたことにまずお詫び申し上げます。ご指摘の箇所の清掃については、退院後、病室の全面清掃において確実に実施していますが、日常の清掃では、下記の事由により遺憾ながら原則として実施していません。

  1. 洗面キャビネット、ロッカー・床頭台などの収納棚については、ほとんどの場合、患者さんの私物等が置いて(収納して)あり、清掃のためにそれらを移動させる(触れる)ことは好ましくない。
  2. 高所の棚については、除塵では作業時のホコリ等の飛散防止のため掃除機を使用するが、患者さんが在床中でのそれらの使用は好ましくない。

しかしながら、ある程度の期間でご入院の場合は当然ながらホコリ等も目に付くようになります。そのような状況で患者さんあるいは付き添いの方などから特にご要請がある場合は、上記の問題点をご理解・ご了承いただいた上で、適時に清掃を実施しています。

もとより病室の衛生管理上での「ホコリの除去」について、その重要性はよく認識されるところであります。ご指摘をいただいた点での解消に向けて、日常的な除塵作業を行うべく関係各部門と協議の上で実施に向けて調整を図りたいと考えます。