KMCサークル活動

概要・歩み

KMCサークル活動 活動風景

様々な要因から課題を発見

当院では、職員自らが職場の課題や問題点を発見し、その改善に向けて取り組む「KMCサークル活動」が行われています。

KMCサークル活動は1985年(昭和60年)に始まった小集団による改善活動です。診療部門を除く全部門からサークル登録があり、活動を行っています。医師は「協力医師」として活動に参画しています。

KMCサークル活動 集合写真

医師も巻き込んで活動を展開します

KMCとはKurashiki Central Hospital Medical service Controlの略です。

それぞれのサークルは「患者満足向上」「医療安全」「職員満足向上」「業務改善」「地球環境保護」「チーム医療」その他、部署のニーズの高いテーマに取り組んでいます。

取り組み事例(2019年度、第34期活動より)

2019年度に活動したサークルの活動から、優秀と評価された取り組み事例を紹介します。

  • 薬剤師の処方変更支援による薬剤交付遅延の解消
    外来診療においては、処方の変更により薬剤交付が遅延することで、患者の満足度低下につながっている。多忙等による処方変更の遅れがその一因と考え、薬剤師の処方変更支援による解決に取り組んだ。医師・薬剤師の協議にて作成したプロトコルに基づき処方変更支援を呼吸器内科で開始し、12月より対象を全科に拡大した結果、薬剤師の変更支援により処方変更に要する時間の短縮が認められた。さらに踏み込んだ内容として、医師との事前同意の上、問い合わせ自体を省略するプロトコルにも着手している。
    ※薬剤が多いことで、有害事象の増加、服薬忘れ、医療費の増大等につながること
  • ダヴィンチの器材運用方法の効率化と運用改善
    ダヴィンチSiの導入以来、ロボット支援手術は年々増加してきている。しかし、器材の運用方法については開始時のままという現状があった。ダヴィンチXi導入でさらに手術件数の増加が予想されることから、効率化とスムーズな運用を目指して医師・手術看護師・臨床工学技士・中央材料室のメンバーで活動した。結果、未使用で洗浄するインストゥルメントを約82%削減、遅出勤務の増員回数も0回へと大きな効果が得られた。さらに、残回数管理もシェアポイントの活用で効率化と正確性が向上した。この活動では自部署だけでは解決できなかった課題を多職種の協力とアイデアで解決できた。
  • CDの適正検査を目指し、不要な検査減少によるコスト削減、作業効率化を推進

    Clostridioides difficileCD)は抗菌薬関連下痢症の起炎菌であるが、検査を固形便で行っても診断の意義がなく、下痢便を用いることが必須とされている。しかし、現状では不適切な検体も含め、提出されたものはすべてCD検査を実施し、コストや時間もかかっていた。そこで、検査に適さない便は提出しない、あるいは医師に中止していただくため、看護師へのCD検査の周知をメインに活動。結果、e-ラーニングや勉強会等で看護師のCD検査への理解も深まり、下痢便の提出率が96%まで向上。診断が適正化することで、患者さんに必要な治療のみ実施されるようになった。

全国大会への参加

医療の改善活動 全国大会 リンク画像当院は、2008年より医療のTQM推進協議会主催「フォーラム『医療の改善活動』」に継続して参加しています。

当院を代表する活動を全国に知っていただくと同時に、他院の行っている活動を学び、院内へ伝えることにもつなげています。

2016年は当院が幹事病院となり、倉敷で開催されました。