医療と介護のつどい in 倉中

医療と介護―シームレスな連携を目指して

つどいを始めた背景

医療機関によって連携の窓口や方法は異なっています。その中でも、当院は超急性期で入退院にかかわる円滑な連携が必要なものの、病院規模が大きく様々な窓口も存在することなどから、「倉中は敷居が高い」「どこに相談したらよいかわからない」「窓口がわかりづらい」という声をいただいていました。そこで、当院と介護にかかわる様々な事業所等とが円滑に連携を図ることができる体制を再構築することを目的に、2016年3月に“つどい”を立ち上げ、以降、定期開催としています。

「医療と介護のつどい in 倉中」の目的

  1. 連携において「潜在的なやりづらさ」がどこにあるのかを明らかにし、共有すること
  2. 倉中、事業所それぞれの立場で自身が具体的に「取り組める工夫」を検討すること

つどいから生まれた「よい関係づくり」のポイント

毎回行われているグループワークのなかで、医療と介護の垣根をこえて良い関係づくりをすすめるために、お互いが取り組めること、ポイントを発見しています。これまでの活動で生まれた「よい関係づくり」のポイントをまとめました。

各回のポイント

これまでの活動

第17回 日時 2024年8月23日(金)160017:40
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 入退院時の連携から切れ目のない支援を考えよう
ロールプレイ

心不全で緊急入院した高齢患者の事例を用いて、ケアマネジャー役と看護師役をそれぞれ在宅側と医療者側双方の立場を入れ替えたロールプレイを実施(縦パスと看護サマリーを使用)

グループ
ワーク

ロールプレイの内容に沿って、どのような情報伝達が必要と感じたかなど、それぞれができる支援について検討

参加者数 倉敷市内の居宅介護支援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター:34名
当院スタッフ:21名

 

第16回 日時 2024年2月16日(金)160017:40
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 身寄りのないケースの支援
 ~医療・在宅との連携を通じて~
講演

・ケアマネジャーの役割、法定後見などについて
創心会居宅介護支援センター笹置主任介護支援専門員 小田浩司氏

グループ
ワーク

事例より見えてくる課題等をそれぞれの立場から支援できることは何か考えよう(病院側ができること、在宅側ができること、入院までにできること、退院後にできること、など)

参加者数 倉敷市内の居宅介護支援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター:41名
当院スタッフ:28名

 

第15回 日時 2023年7月7日(金)160017:40
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 身寄りのない患者さんの支援を考えよう
 ~入退院サポート外来でキャッチした事例から~
講演

・当院の役割、入退院支援について、入退院サポート外来について、入退院サポート外来で面談した身寄りのない患者の事例提供
倉敷中央病院 入退院支援室 永田看護師

グループ
ワーク

事例より見えてくる課題等をそれぞれの立場から支援できることは何か考えよう(病院側ができること、在宅側ができること、入院までにできること、退院後にできること、など)

参加者数 倉敷市内の居宅介護支援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター:45名
当院スタッフ:24名

 

第14回 日時 2022年12月9日(金)160017:40
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 「腹膜透析について知ろう」
 腹膜透析の管理の実際
講演

・具体的な管理方法や支援内容、異常時の対処方法などの説明と事例紹介
倉敷中央病院 腎臓内科外来 内藤看護師
・バクスタースタッフによる機器を使用してのプレゼンテーション

グループ
ワーク

腹膜透析導入となった対象者の支援ができるよう、講演内容やプレゼンテーションを通して支援内容について考え、各々の立場で情報共有する

参加者数

倉敷市内の居宅介護支援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター事業所へ案内したうち15名
バクスター 3
当院スタッフ 22名

 

第13回 日時 2022年519日(水)16001720
会場 オンライン開催
テーマ 「腹膜透析について知ろう」
講演

「腹膜透析について」

倉敷中央病院 腎臓内科 部長 神崎 資子 

参加者数 倉敷市内の居宅介護支援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター事業所へ案内したうち30名
バクスター 3
当院スタッフ 13名

 

第12回 日時 2021年820日(水)16001740
会場 オンライン開催
テーマ コロナ禍における連携の工夫
講演

「コロナ禍における連携の工夫」

倉敷中央病院 看護部 副看護本部長 筒井 京子 

グループワーク

「コロナ禍における情報共有の在り方、そもそも情報共有は何のために必要なのかを、それぞれの連携の手法や工夫などを共有しながら意見交換する」

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター事業所へ案内したうち22名
当院スタッフ22名

 

第11回 日時 2020年2⽉19⽇(⽔)16︓00〜18︓05
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 「情報共有は何のため?」~個人情報の垣根を越えた連携~
講演

話題提供

創心会居宅介護支援センター倉敷  荻野由紀子氏

グループワーク

「倉敷中央病院・ケアマネジャーの個人情報の取り扱いについて知り、個人情報を意識しながら、情報共有を円滑に行う上での課題を抽出し、各々の立場でできる工夫を考える」

POINT!
細かいコミュニケーションをとり、直接情報共有していくことが大切

参加者数 倉敷市内の居宅介護支援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター事業所へ案内したうち28名
当院スタッフ 31名

 

第10回 日時 2019年10⽉23⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 倉中から地域へのバトンタッチ〜患者の想いをつなぐ・かなえる〜
講演

話題提供

天城・茶屋町高齢者支援センター 石原氏

グループワーク

「安心して地域で生活していくために何ができるか
連携においてそれぞれの立場で大切にしたいこと、何ができるかを考える」

POINT!
進捗状況の共有で「連携のやりづらさ」をなくそう

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター 177事業所へ案内したうち30名
当院スタッフ(看護師、薬剤師、地域連携事務、MSW、在介、包括)57名

 

第9回 日時 2019年3⽉13⽇(⽔)15︓00〜17︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 倉中から地域へのバトンタッチ〜被災時に当事者はどう動いたか。認知症患者さんの退院支援事例を用いて“連携”を考える〜
講演

事例報告

  1. 倉敷中央病院 医療福祉相談室 松嶋氏
  2. あさのクリニック MSW 向川氏
  3. 小規模多機能ホーム 管理者・ケアマネジャー 津田氏
グループワーク

「安心して地域で生活していくために何ができるか
連携においてそれぞれの立場で大切にしたいこと、何ができるかを考える」

POINT!
それぞれの職種・立場の強みを生かし患者さんに寄り添う

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター 177事業所へ案内したうち38名
当院スタッフ24名

 

第8回 日時 2018年10⽉16⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ おくすりの視点で倉中と介護との連携を考えてみませんか?
講演
  1. 「倉中薬剤部の取り組み」
    倉敷中央病院 薬剤部 吉光⽒
  2. 「倉中で処方するお薬でこまったときの相談窓口」
    倉敷中央病院 薬剤部 笹田⽒
  3. 「つどいに関するアンケート実施報告」
    倉敷中央病院 外来統括・⼊退院⽀援室 久保田⽒
グループワーク
  1. 「お薬のことで困ったとき、実際の経験を踏まえて何ができるか考えましょう」
  2. 「今後のつどいの在り方について」

POINT!
薬に関する相談窓口が明確に!

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター 175事業所へ案内したうち20事業所27名
当院スタッフ27名

 

第7回 日時 2018年3⽉14⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 在宅での薬の管理〜お薬が多くて困るんじゃあ〜
講演
  1. 「在宅での高齢者のお薬の現状」
    倉敷中央在宅介護支援センター 西原氏
  2. 「倉中薬剤部の取り組み」
    倉敷中央病院 薬剤部 高栁氏
  3. 「地域の保険薬局の取り組み」
    そうごう薬局 中庄店 三宅氏
グループワーク

「倉敷中央病院が処方した薬についての困りごと」

POINT!
在宅、倉中、地域の視点でお薬の連携課題を抽出!

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所・小規模多機能ホーム・地域包括支援センター 19事業所25名
当院スタッフ27名

 

第6回 日時 2017年11⽉15⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ これまでのつどいを振り返ろう!!~第5回までの取り組みと課題~
講演 「第5回までの振り返り」
倉敷中央病院 外来統括・⼊退院⽀援室 木内⽒
グループワーク
  1. 「患者さんを支援する両者が円滑に連携を図る上で、“個人情報”のどこが問題?
  2. 「入院窓口の一本化、外来患者の相談について取り組んできました。今後の展開は?」
  3. 「“お互いに必要な情報がわかった”“相談の窓口が明確になった”それにより倉中とケアマネジャーは情報共有がしやすくなった?」

POINT!
事前の情報共有と相談窓口明確化でスムーズな連携へ!

参加者数

倉敷市内の居宅介護⽀援事業所 27事業所39名
当院スタッフ40名

 

第5回 日時 2017年7⽉19⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 倉中外来の現状
〜外来看護師の動きを中心に~
講演 「外来看護師の役割」
倉敷中央病院 外来統括・⼊退院⽀援室 茅原⽒、外科外来 吉岡⽒
グループワーク
  1. 「ケアマネジャーが外来患者さんのことで倉中と連携したいのは、どういうとき・どんな内容︖」
  2. 「ケアマネジャーと倉中がお互いに⾃分の⽴場で取り組めること」

POINT!
外来患者について連携を深めるために

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所のケアマネジャー34事業所47名
当院スタッフ(看護師、薬剤師、地域連携事務、MSW、在介、包括)53名

 

第4回 日時 2017年3⽉22⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 連携を進めよう
〜患者さんの情報交換をスムーズに(退院編)〜
講演

講演1 「倉中から退院するときの連携(看護師から)」
倉敷中央病院 ⼊退院⽀援室 柏原⽒

講演2 「倉中から退院するときの連携(ケアマネジャーから)」
倉敷中央在宅介護⽀援センター 堀⽒

グループワーク
  1. 「⼊院時窓⼝⼀本化はどうだった︖」
  2. 「退院に向けて⽀援する上で必要な情報とは︖」
  3. 「⼊院時から退院が決まるまでにお互いができることは何でしょう︖」
参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所のケアマネジャー34事業所52名
当院スタッフ(看護師、リハビリ、薬剤師、地域連携事務、MSW、在介、包括)33名

 

第3回 日時 2016年11⽉16⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 連携を進めよう
〜患者さんの情報交換をスムーズに(入院編)〜
講演 「倉中に⼊院したときの具体的な動き(病棟を中⼼に)」
「病棟ではケアマネジャーとどうやって情報共有しているのか」

倉敷中央病院 ⼊退院⽀援室 益⽥⽒
グループワーク
  1. 「倉中が担当ケアマネジャーを確認するにはどんな⽅法がよいか」
  2. 「連携シートの運⽤について」
  3. 「窓⼝⼀本化について」」

POINT!
連携シートを情報共有のツールに!来院窓口を一本化!患者さんにケアマネジャーの名刺を携帯いただく!

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所のケアマネジャー33事業所46名
当院スタッフ(医師、看護師、薬剤師、地域連携事務、MSW、在介、包括)40名

 

第2回 日時 2016年7⽉13⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 相互理解を深めよう~ケアマネジャーとMSWの仕事~
講演

講演1 「倉敷中央病院MSWの仕事」
倉敷中央病院医療福祉相談室 ⿊川⽒

講演2 「介護保険制度とケアマネジャーの仕事」
倉敷市地域包括ケア推進室 ⼭⽥⽒・岡部⽒

グループワーク

第1回つどいにて、連携のキーパーソンである「ケアマネジャー」や「MSW」それぞれの仕事について、⼗分に理解できていないことが課題に挙がったため、第2回でそれぞれについて講義形式で共有を⾏いました。

参加者数 倉敷市内の居宅介護⽀援事業所のケアマネジャー34事業所54名
当院スタッフ(医師、看護師、薬剤師、リハビリ、医事、地域連携事務、MSW、在介、包括)34名

 

第1回 日時 2016年3⽉23⽇(⽔)16︓00〜18︓00
会場 倉敷中央病院 研修センター
テーマ 相互理解を深めよう〜居宅・倉中それぞれの⽴場から〜
グループワーク
  1. 「ケアマネと倉中のお互いの連携上のやりづらさ」
  2. 「“やりづらさ”はお互いにどうしたら改善できるか」

POINT!
連携のやりづらさ改善に向けた課題が明らかに

参加者数 旧倉敷市内の居宅介護⽀援事業所のケアマネジャー13事業所30名
当院スタッフ(医師、看護師、薬剤師、リハビリ、医事、地域連携事務、MSW、在介、包括)26名