全病院的医療の質・患者安全の推進

今日、医療の安全確保は病院運営の最も重要な課題の一つです。本院では、急性期医療を行う大病院にふさわしい、医療安全の徹底に努めています。

国際的な医療機能評価機関(JCI)の認証を更新

2019年3月2日付で国際的な医療機能評価機関であるJCI(Joint Commission International)の認証を更新しました。当院は2016年3月に、近畿・中国四国地方の病院で初の認証を取得しました。JCIの認証更新の審査は3年ごとに実施され、2019年2月25日から5日間、医師や看護師ら5人のJCIの専門審査官チームが「患者安全」や「品質改善」など14分野、約1,200項目の遵守状況が、当院のあらゆる業務と場所で、トレース・カルテ確認・スタッフへのヒヤリングなどで評価されました。

当院は、「理想的な治療本位の病院」を目指して、基本理念の「患者本位の医療」「全人医療」「高度先進医療」に取り組んでまいりました。より安全かつ効果的な患者ケアを提供できるよう、今後も全病院関係者が一丸となり、院内組織文化をJCIの求める国際標準の視点で改善を続けます。 

医療に係る安全管理のための指針の整備

医療の安全確保のためには、事故を病院全体の問題としてとらえ、「人は誤りを犯す」を前提に、組織的対策を講じる必要があり、医療環境の整備と、安全文化の創成と定着が必須であるとういうコンセプトのもとに、患者安全推進委員会で「医療安全管理指針」を作成しました。
その他、折にふれて各種マニュアル類を見直し、その実施徹底を推進しています。

HQM推進センターの設置と医療の質・患者安全に係る活動計画の実践

本院の医療の質と患者安全を一元管理する組織としてHQM推進センターを設置し、医療の質向上及び患者安全の確保に係る活動計画に基づいて各部門・各部署でクオリティマネージャーが中心となり、具体的な指標、目標値、スケジュールを定めて活動を展開しています。

医療の質改善・患者安全確保のための組織体制

医療の質改善・患者安全確保のための組織体制 画像

医療の質向上に向けた品質改善活動

QIボード 画像QI推進支援グループが中心となり、医療の質に関するデータを作成し可視化することで改善に役立てています。共有が必要な事例については、院内に設置したQIボードに掲示し周知を行っています。

医療の質及び患者安全に関する委員会の開催

ゼネラルリスクマネージャーを委員長に、各部門の安全管理責任者からなる患者安全推進委員会を設置しています。毎月1回、定例委員会を開催し、医療現場での調査・解析および今後の対策について検討すると共に、医療の質・患者安全のための教育・広報等に関する事項についても対応しています。

医療に係る安全管理のための職員研修の実施

全職員を対象として春・秋年2回、院外講師をまねいて医療安全講演会を開催しています。また研修会を行い、その中で当院の医療安全に関する方針、方策などの教育を行っています。

医療事故報告を基に、類似事象の安全確保を目的とした改善方策の実施

医療事故報告を基に、類似事象の安全確保を目的とした改善方策の実施

その他の対策

  1. クリニカルパス等による標準化の推進と継続的改善
  2. 医療安全週間の実施
  3. KMC(サークル活動)での医療の質・患者安全への取り組み
  4. 新入職員への患者安全教育
  5. チーム医療研修会