提案箱のご意見に対する病院からのご連絡(2006.4)

数多くのご意見、ご感想をお寄せいただきました。皆さまからお寄せいただきましたご意見は、今後の病院運営等に参考にさせていただきます。ありがとうございました。

ご意見についての実施状況または回答を次の通りご報告申し上げます。

診療関係について

外来担当医師の応対が悪い。私は肩こりがひどいのですが、首のリンパ腺の腫れが残ったので「マッサージは、首を避けた方がいいのか」と訊ねたら「分かりません」とだけ答え、「どういう意味ですか」と聞くまで無言。その後も「分かりません」「ご自身で考えて」と患者を馬鹿にしすぎではないか

当該医師と面談し、提案内容を見せて状況を聞き、問題点、反省点を話し合いました。患者さんの質問には分りやすく説明をすること、自分で分からないことは上級医に尋ねて回答するなど、患者さんの不安な気持ちを推し量って、誠意をもって回答することの大切さを指導しました。また、電子カルテに記載するためコンピュータ入力を行っているときなど、患者さんからの質問に対する応答がお座なりになる傾向があるので、とくに注意するよう促しました。また、診療につきそう看護師、アシスタントにも、積極的に患者さんのサポートを行うよう指導しました。

看護部門

患者が治療のことなど何を尋ねても知らないことばかり。それぞれの担当の仕事しか分からない。逆に患者に尋ねる看護師が多く、患者が説明しなければならない。看護師間の伝達ができていない

当院の看護方式はチームナーシングといって、A・Bの2チームに分かれ、担当範囲を決めて、患者さんの看護に当たっています。各チームのリーダーを中心に、該当チームのメンバー看護師が数名の患者さんを受持ち、ケアをしています。リーダーはチーム全体を把握していますが、メンバーは自分の受持ち患者さんの情報を収集し、ケアをしています。チーム全体、またはケアをしていく上で、病棟全体で共有しなければならないことは、それぞれの勤務帯の申し送りや、チームカンファレンスから情報を得て、満足度の高いケアの提供を目標にしています。

個々の看護師が病棟の全患者さんのすべてを把握し、ご質問に対応することは、治療処置の多様性、病状の変化にあわせてケアの方法等も柔軟に対応していますので、困難な状況です。ケア、処置においては受持ち以外のスタッフが情報を取りやすいようにケア板を作成し、チーム以外のスタッフにも分かりやすい工夫をしている現状をご理解いただきたいと思います。

しかし、患者さんからのご質問に答えられない時には、リーダーや担当看護師に確認し、きちんとご納得いただけるように回答する、ということができていなかったのではないかと思います。個々の看護師が責任を持ち、コミュニケーションや連携がスムーズにできるよう努力していきたいと思います。貴重なご意見ありがとうございました。

扁桃腺手術後の夜、出血をしてシーツが汚れ、看護師に交換を依頼したが「後でします」との返事だった。数時間待つが交換がなく、他の看護師に依頼したが「ちょっと待って欲しい」。しかし、交換がなく、別の看護師に頼んだがやはり交換がなかった。汚れたシーツは交換してくれるものと思っていたのに、親としては一生忘れられない出来事でした

シーツ交換を依頼された際、速やかに交換しなかったことや、さらに他の看護師も同様であったこと、そしてとても辛い思いの入院生活を過ごされたことに対して、深くお詫びをいたします。当病棟は手術件数が多く、手術の送迎や術後の観察、医療処置、ケアが集中的、経時的に行われるため、次にしなければならない業務のため、看護師は時間に追い立てられていたと思われます。ケア業務が効率的に行えるようにしていきたいと思います。

術後の出血や体液によるベッドの汚染時に速やかに対応できるよう、その方法として ①小児の扁桃腺手術の際は使い捨てのシーツを前もって敷いておく ②何時でも交換できるよう、使い捨てシーツを定位置に準備しておく ③病室周り時、汚染があればすぐに取り替えられるようにする という対策をとっていきたいと思います。

もう1点は、清潔な環境の提供というニーズが満たされなかった患者さん、ご家族の思いを感じ取れる力をつけていきたいと思います。今回ご指摘された内容を共有し、その時の思いを感じ取り、看護師一人ひとりが相手に配慮し、速やかに行動できるようにするために学習会を行いました。汚染されたシーツに寝ている方の思い、1人のみならず3人の看護師へ依頼し速やかに実施してもらえなかった思い。何度も依頼する側の思い。信頼できない看護師への思い。母親として子供に対しての辛い思いなどについて各自が気づいたことを話し合い、学習を深めることができました。患者さんのニーズに添えるよう努力していきたいと思います。貴重なご意見をありがとうございました。

ナースステーションに看護師がいるのに対応してくれない。特に年配の看護師の態度や言葉遣いは目にあまる

ご意見についてスタッフ全員で話し合いました。詰め所内にいる看護師に声をかけようとすることは、患者さんにしてもご面会の方にしても、勇気のいることだと感じました。中には声がかけづらく、詰め所のカウンターの前に立っていらっしゃる方も見受けられます。この方々は看護師が気づいて応対をしてもらえるのを待っていらっしゃるか、声をかけるタイミングを逃していらっしゃるのかもしれないと考えました。

なぜ人数がいるのに対応できないのか考えました。①業務的に自分が実施しなければならないことで頭が一杯で人の声が聞こえない。②自分の勤務時間が過ぎると次の勤務者に対応を頼ってしまう。③点滴や注射の準備中ですぐに対応できない。④私語に夢中になっている。などが考えられました。看護師がたくさんいるのに対応されなければ、患者さんやご面会の方からすると「なぜ?」と思われるのは当然です。

以上のことからまず私語を慎み、責任を持って行動することが必要であると再確認をいたしました。詰め所の前に立っている方がいらっしゃったら、こちらから積極的に声をかけるようにしていきたいと思います。しかし、パソコン入力や他の業務に集中している時には、小さな声では聞き取れないことがありますので、再度大きい声で声をかけてください。また、注射や点滴の準備中などの場合は、業務を中断するとミスや事故につながりやすいことをご理解いただき、一段落するまで少々お待ちいただきたいと思います。このことは、患者さんやご家族のご理解を得るためにも、入院時に説明をさせていただくようにいたします。ご意見ありがとうございました。

その他

布団カバーが外れやすい。ボタン、マジックテープを付けて外れにくくして欲しい

病院における寝具類は一般的にリース品となっています。この件に関しては過去にもご指摘をいただいたことがあり、現在、解決に向けてリース業者を交えて検討を重ねているところです。

※検討中の内容と問題点

ボタンを付ける‥洗濯中に割れて破片が混入する恐れがある
マジックテープを付ける‥洗濯の回数を重ねるたびに丸まってくる、同時に接着力が弱まる
リボンで結ぶ、四隅をクリップで止める‥ベッドメーキングに大幅に時間がかかる
等、いずれも決め手に欠けるため、現在、確実な全面カバー形式の布団カバーにするべく5月中旬を目途に準備中です。対象が大量となるため、もうしばらく時間をいただきたいと思います。