提案箱のご意見に対する病院からのご連絡(2007.1)

数多くのご意見、ご感想をお寄せいただきました。皆さまからお寄せいただきましたご意見は、今後の病院運営等に参考にさせていただきます。ありがとうございました。

ご意見についての実施状況または回答を次の通りご報告申し上げます。

診療関係について

外来でのMRI予約が2週間先となり遅すぎる。他病院に紹介する等の配慮がない。「空いていないから仕方がないです」と当たり前のように言うのはやめてほしい

確かに、現在外来でのMRI待ちは約2週間となっています。少数の方より、遅すぎるとのクレームが予約の段階で出されますが、「空いていません」との説明で対応しています。クレームがついた場合だけ緊急で撮影というわけにもいきません。このご提案のように、他病院に検査依頼ということは一つの解決になると考えられます。そこで、今後は次のように対応させていただくことにしました。①本院での予約日をお示しし、遅すぎるのでもう少し早く対応してほしいという申し出がある場合、②「他の病院へ依頼することもできる」等の選択肢をお示しし、③その上で、指示を出した医師から「MRIの画質等は機種によって異なることもある」等の説明をして、同意を得た上で、④他院の予約を取る。

なお、当院では現在トップレベルのMRIを5台設置していますが、将来、増台することも検討しています。

外来の予約時間から大きく外れて、1時間以上も待たされることが納得できません。30分の間に何名予約を入れているのですか?1時間待たすとはどういうことなのか!

外来診療で、長時間お待たせして申し訳ありません。医師により予約数が異なりますが、神経内科の午後の予約再診では、平均的には30分当り3-4名の予約数です。再診では、1か月から3か月ごとの受診の患者さんが多く、病状に変化のない場合は時間通りに診療が進みますが、受診時に新たな病気が判明した場合や、病状が悪化している場合には診療に時間がかかります。このような時には、予約どおりに診療が進まなくなり、ご迷惑をおかけしています。待ち時間がどの程度になるかの情報をできるだけご提供して、待ち時間の目安をご連絡できるようにしたいと存じます。

以上はご意見をいただきました神経内科の回答ですが、診察時間の遅れは、他の科にも発生しています。その原因の一つとして、予約外の飛び込み受診があります。予約以外はすべて救急扱いにするとか、併設受診は医師の指示によるもの以外は受け付けないとか、受診者を厳しく限定することも検討していますが、今までの敷居の低い受診しやすい病院という性格をすべて放棄することも大きな問題で悩んでいます。いずれにしろ、できるだけ安定した段階で他院への紹介をし、急性期基幹病院としての役割をより徹底したいと考えています。

治療のとき、ベッドに寝ただけで位置合わせがあっているような対応があり、不安を感じた。左右に印がある場合、左OKです、右OKです、と声に出してもらいたい。5分間の治療だが、ブザーを渡されなかった

〈現状〉放射線治療では、照射室でのポジショニングは常に技師2名で担当しています。治療台の左右に1名ずつ配置し、照射部位の位置合わせを行います。治療部位や基準点には皮膚インクで印を体に書いています。シェルという頭頸部固定のお面(マスク)をかぶると患者さんはしゃべりにくいので、手にブザースイッチを渡し、不具合、非常時にはブザーで知らせてもらうようにしています。治療時は室内には患者さんのみとなります。

〈対策〉患者さんに安心して治療を受けていただけるよう、次の手順に改訂いたしました。

  1. 位置合わせのときには、声に出してはっきりと「右、OKです」「左、OKです」と合図をする。
  2. シェルを用いて固定を行う場合は、常にブザースイッチを患者さんに渡し、具合が悪い場合はブザーで知らせてもらうよう説明し、始めに一度鳴らしていただく。
  3. 照射前にリニアック操作担当技師は、ポジショニングを行った技師に、ブザーを渡したか、ブザーはきちんと鳴ったかを確認する。
  4. 定期ミーティングで、上記手順が守られているかどうか、室長がチェックする。

看護部門

前評判だけを聞いて、小児科へ初めて入院しましたが、看護師は愛想がなく、態度も横柄でした。準夜、深夜忙しすぎるのか、特にそうでした。人間性のものもありますが。A、Bチームと分かれていて、担当の違う人に当たると「チームが違うので分からない」は親からすると信用がなくなった

ご不快な思いを感じられ申し訳ございません。小児科病棟では3チームに分かれて、継続受持ち制チームナーシングという看護体制で看護を行っています。ご意見をいただき早速皆で話し合いました。

チームが異なっていても、まずはご用件をお尋ねし、対応できることはその場で対応しております(例えば、氷枕更新や清潔ケアなど)。受持ち看護師やそのチームのリーダーでなければ判断できないことに関しては、患者さん、ご家族にその旨をお伝えし、受持ち看護師に伝えております。今回のご意見は、対応した看護師とご家族の方とのコミュニケーションギャップのように思われます。受持ち看護師が対応するのであれば、ご家族の方にお分かりいただけるよう丁寧にお話したいと思います。

また、ナースコールを受けたら、まず訪室する⇒すぐに対応できないときは待ち時間を具体的にお伝えするようにいたします。夜勤帯は処置など業務配分を考慮して介助したり、医師の協力を得たりしてナースコールに対応するなどを話し合いました。

今回ご意見を受け、再度、接遇、応対に関しても確認いたしました。忙しいのは医療者側の問題で、患者さん側にとって忙しさを感じさせないような対応を目指していきたいと思います。

事務部門

入院を終えて退院する時の支払いで、不明な点がありました。①入院料はどのように計算するのですか。②外泊日も入院料が算定されていたのはなぜですか

当院では、健康保険法に基づいて2006年4月に改定されました診療報酬点数によって、次の計算で入院料を計算しています。

  1. 入院料=入院基本料(看護師配置10:1による)+入院期間加算
    これに加えて、入院初日は、臨床研修病院入院診療加算+医療安全対策加算+診療録管理体制加算を算定しています。それぞれの病院により、診療報酬算定に認められた加算も施設基準によって算定の可・不可がありますので、入院料の計算は変わってきます。当院では、施設基準を満たした上で算定していますので、内訳に付きましてもご説明ができると思います。ご希望がございましたら、入院会計もしくは入退院係事務にお申し出ください。
  2. 次に外泊についてのご質問ですが、健康保険法による外泊の定義は0時~24時の間病院を不在とした場合を言います。なお、外泊日の入院料は、入院基本料の30%もしくは15%の算定が認められています。このため前日15時~翌日20時の間外泊された場合は、健康保険法による外泊とはみなされませんので、入院料を通常通り算定しています。

上記の通り当院は健康保険法に基づいた算定を行っています。ご不審な点がございましたらお申し出ください。

提案箱に入れた意見はどこまで届きますか?院長まで届くのですか?通院していても不安がいっぱいあります

皆さまからいただいたご意見は、当該部署の各部門長に回覧し、必要なものには改善策を検討させ、実施するよう指導しています。改善・回答させていただくべき意見は、院長以下、各役員・各診療科部長で構成されている会議で報告後、院内すべての部署に回覧し、職員皆で患者さんに安心して診療を受けていただけるように努めています。