提案箱のご意見に対する病院からのご連絡(2003.5)

患者の皆さま方より多くの貴重なご意見をいただき、誠に有難うございます。ご意見についての実施状況または回答を次の通りご報告申し上げます。

診療関係について

『コルセットを作るため整形の装具室でサイズを測っていたとき、「おなかを出せ」「一人で立てないのか」などきつく言われた。手足が不自由ですぐに動くことができないので、大変腹が立ちました。』

身体の不自由な方に対して、態度・言葉使いなどには十分配慮するよう指導しています。今回の場合、当人は装具業者の社員ですが、常日頃当業者に対しましても社員の教育を徹底するよう強く申し入れているにもかかわらず、このような事態となりました。早速当業者に注意すると共に、改めて教育・指導の徹底を申し入れました。ご不快をお掛けし誠に申し訳ありませんでした。

また、当院職員に対しても今回と同様なことが無いよう、会議や連絡の場を通じて再度徹底をしていきたいと考えています。

『「子供の歯を守る会」で受診していますが、冬休み・春休みは、金曜日の午後のみなので受けにくくなった。金曜以外の受診も検討してください。』

ご指摘の通り、現在「子供の歯を守る会」小児の部は毎週金曜日の午後と第2土曜日の午前中にのみ診療をしていますが、中学生以上は年齢を考慮し昨年度より第2・第4土曜日の午後を診療日に当てるなど、拡大を図っております。他の曜日および時間については、このたびのご意見を参考に今後の課題とさせていただきたいと思います。

『38℃の熱で救急センターに行きました。その折、薬は1日しか出せないと言われ、次の日は仕事のため来れないと言っても「決まりです」の一点張りの返事でした。また翌日に救急に来ても診察できないと言われました。』

当院の救急医療センターは、夜間(時間外)外来ではなくて、あくまでも緊急の患者さんの診療を目的としています。また、スタッフの陣容、処方できる薬なども、昼間の通常診療と全く同じというわけではありません。そのため薬の処方は1日分とし、それ以上必要な場合、また引き続き受診を希望される場合は、それぞれの専門科の受診をお勧めしています。

特別な状況の場合は考慮することもありますが、あくまでも救急診療ですので、患者本位という当院の理念からみましても、翌日、専門科を受診されることが望ましいと考えています。

今回は感冒症状の患者さんでしたが、そのあたりの説明がゆき届かず、ご納得いただけなかったものと思います。患者さんにご納得いただけるように説明するよう指導いたしますが、皆様にもご協力のほど、よろしくお願いいたします。

検査・食事について

『採血の時に、血管を早く出させるため叩くのは止めて欲しい。やさしく擦るか撫でるようにしてください。』

採血をするためには、指先でわずかでも感じられる程度に血管が膨らまなければなりません。患者さんの中には、体質的に血管が出にくい方や、採血を繰り返しているため血管が硬くなって出にくい方がおられます。そのような患者さんには、採血するところを擦ったり、叩いたり、暖めたりして血管を膨らします。通常はまず擦って血管を出しますが、それでも出ない場合は叩かしていただくことがあります。そのときには「ちょっと痛いですが、叩かせてください。すいません。」とお断りするようにしています。今回の場合、叩き方が強すぎたり事前にお断りをしなかったため、ご不快をお掛けしました。深くお詫び申し上げます。

今後は、アームウォ―マーの設置などを検討するなど、できるだけ改善に努めたいと考えています。

『食事が昔の病院食のようで良くない。若い感覚の食事を希望します。』

食事は楽しみにも慰めにもなるとても大切なもので、食べていただいてこそ役割が果たせると考えています。症状により制約の多い食事もたくさんありますが、並食では特別の制約がありませんので、バラエティに富んだ内容にしようと努めており、これからも料理の幅を拡げてまいります。(食欲が無い場合など主治医・看護師にもご相談ください。食事を変更できる場合もありますしまた栄養士も病棟を訪問します)

看護関係について

『退院するとき挨拶をしようとナースステーションに寄りました。そして何度も声をかけたのですが、女性の看護師2人は座って書類に目を通したままで、何の反応もありませんでした。』

ご退院の際にわざわざご挨拶にナースステーションにお寄りいただいたのに的確な対応ができず、不愉快な思いをされ申し訳ありませんでした。患者さんへの配慮は看護の基本で、それはいつもどんなに忙しくても相手の心へ届くことが大切だと思います。早速今回のことについて話し合いをしました。その結果、当の看護師たちは誰かが対応してくれるだろうと思ってしまい、挨拶に来られた患者さんを無視したかたちになりました。またその結果として患者さんがどんなにいやな思いをされるか感じられなくなっていました。当人たちには注意を促すと共に、今回の事例を通じ看護能力を高めるよう改めて指導したいと思います。貴重なご指摘ありがとうございました。

その他

『婦人科外来で先生の診察を受けているとき、事務職員がカルテを持って来たり患者出入り口から入ったりするのは、感じが悪いと思います。』

カルテが診察室に準備できている予約の場合は問題ないのですが、当日受付や併科診療の患者さんのカルテは、当日に搬入する必要があります。また診察終了後は職員がカルテを取りに診察室に入らざるを得ませんが、そのときは婦人科診察室の特殊性から後ろ側の出入り口を設けていませんので患者さん出入り口から入ることになります。その都度ノックすることも考えられますが、先生との会話が途切れる恐れもありますので遠慮させていただいています。電子カルテが導入されるまでの当分の間、以上のような職員の業務は避けて通れませんが、今後は予約率100%を目指し診察室への出入りが最小限度になるよう検討を進めていきたいと思います。

『内科の検尿のトイレを使用しましたが、私は身長の低い老人なので便器が高くて危険を感じました。全部がこのようだと使いにくいと思います。』

内科の採尿トイレは2つありますが、ご指摘の通り2つとも同じ高さのものを設置していました。早速、低めの高さの便器を手配し、外来1・2階の中央トイレと採尿室に1個ずつ設置しました。ご使用の患者さんに判り易いように入口に「低めのトイレを設置しています」と表示しました。どうぞご利用ください。

『地下レストランで久しぶりに食事をした時のことですが、カレーライスや飲み物類を手盆で配っているのにはビックリしました。』

ご意見を頂き、さっそく運営をしているホテルに厳重注意をすると共に、改善要請をいたしました。ホテルからは、以下の通り改善に向け対処したとの報告を受けておりますのでご紹介させていただきます。

『お客様に大変失礼な、また不行き届きなサービスがありましたこと、誠に申し訳ありませんでした。誰がこのようなサービスを行ったのか事実関係を調査しましたところ、ご指摘の事実を確認しました。今後どのような場合であってもサービスの基本から外れることの無いよう充分指導いたしました。今後お客様には、より良いくつろぎと満足を提供できますよう改善していく所存です。』