脳神経内科

当科の特色

脳神経内科とは神経系の疾患を対象とする内科系診療科です。日常会話では、神経というと、「心」の問題をさすことがしばしばありますが、医学用語としての神経は脳あるいは末梢神経、すなわちあくまでも“もの”としての神経という臓器のことで、脳神経内科はその異常を対象としています。また、内科系診療科ということは、外科系では無い、すなわち手術をしないということを意味しています。さらに当院には脳卒中科がありますので、脳卒中は主として脳卒中科が対応しています。

以上のような話からは、アルツハイマー型認知症・パーキンソン病を代表とする変性疾患の慢性期管理が中心となっているイメージを持たれるかもしれません。しかし、当院が急性期医療を中心とした診療を行っている関係もあり、脳炎・けいれん・ギラン・バレー症候群などの急性疾患も多く来られます。

私たちは、地域の医療施設のご協力をいただき、病病連携および病診連携を密接にして、上記のような神経疾患の患者さんの診療が最高のレベルで行われるように日々努力をしています。

2017年4月現在の脳神経内科のスタッフは5名、シニアレジデントが6名の合計11名(日本神経学会専門医 5人)の医師で診療を行っています。

当科の診療の特色としては、

  1. ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発性神経炎に対して迅速に神経生理的検査を行い、来院時に診断をつけて必要に応じ入院日から免疫グロブリン療法や血漿交換療法を行うこと
  2. 脳卒中患者さんの頸部血管の狭窄のみならず血管壁内部の状態の把握が可能なMRI検査法のブラック・ブラッド法を使用して、不安定な血管内部構造の検出をして内科的か外科的治療の適応を決めること
  3. 脳卒中による高次大脳機能障害の行動神経学的評価を積極的に行い、リハビリテーションや社会復帰にその成果を生かすこと
  4. 異常行動、精神異常やけいれんで発症する脳炎や髄膜脳炎の早期診断と加療を行うこと
  5. てんかんの患者さんの診断と治療を早急に行うこと
  6. 脳動脈瘤、慢性硬膜下血腫などの外科的処置が必要な神経疾患をすみやかに診断して脳神経外科に外科的治療を依頼すること
  7. 病診連携、病病連携を地域の医療機関のご協力により確立するとともに、神経疾患の急性期診療を行って、急性期治療で病状が安定した後には、紹介をしていただいた地域の医療機関に診療をお願いして継続した医療を行うこと
  8. 在宅医療を受けている神経変性疾患の患者さんの急変時の加療を行うこと
  9. 中枢性睡眠時無呼吸症候群などの集約的診断と治療を行うこと

などが挙げられます。このように、脳卒中、てんかん発作、脳炎、髄膜炎、脊髄炎をはじめとする神経疾患の救急患者さんを積極的に診療するとともに、神経難病の患者さんの診療を岡山県難病医療連絡協議会、地域の医療機関や訪問看護ステーションと連携して支援しています。

また、患者さん自身が神経難病の診療に積極的に参加していただくために神経難病の患者さんの友の会や倉敷市難病連絡会と協力して患者さんに情報提供をしています。

学会活動

日本神経学会地方会、日本神経学会総会、国際学会等にて積極的に発表を行い、当科の診療内容の位置づけを行うことにより診療レベルをより高める努力をしています。