放射線治療科
放射線治療の装置について
リニアック3台、線量率腔内照射装置1台体制のもと放射線治療を行っています。
外部放射線治療装置(リニアック)
a) VARIANメディカルシステムズ TrueBeam STx
定位照射や呼吸同期照射、VMATなどの高精度放射線治療を実施できる最新型の放射線治療装置です。中心部に2.5mm 幅のマルチリーフコリメーターを装備しており、小さい腫瘍でも腫瘍のみに限局した照射が可能です。高線量率モードを選択でき、定位照射など1回大線量の照射において、治療時間を短縮することができます。照射可能な範囲が小さいため、広範囲に広がる腫瘍には向いていません。
b) VARIANメディカルシステムズ CLINAC iX
IGRTやVMATなどの高精度放射線治療を実施できる放射線治療装置です。照射野が広く、広範囲に広がる悪性腫瘍に対してもVMATを実施できます。リニアックに搭載された位置合わせ専用装置(On-Board Imager: OBI)に加え、ExacTracシステムを追加導入しており、高速・高精度なIGRTが可能となっています。
c) VARIANメディカルシステムズ CLINAC 21EX-S
高エネルギーの治療用X線だけでなく、低エネルギーの治療用X線、および電子線を有しており、皮膚や乳腺など体表面に近い箇所への照射に有用な高精度放射線治療装置です。他の装置と同様に、高速・高精度にIGRTが可能なExacTracシステムを追加導入しており、平行移動に加え回転方向の位置ずれも補正できます。
高線量率小線源治療装置
ニュークレトロン社 マイクロセレクトロンHDR
遠隔操作でイリジウム線源を送り出すことが可能なリモートアフターローディングシステムを搭載した、小線源治療装置です。子宮頚がんの腔内照射を行います。CT画像を用いた治療計画(IGBT)にも対応しています。
CTシミュレータ
GEヘルスケア社 Optima CT 580W
大口径の放射線治療計画専用16列MDCTで、腫瘍の動きを評価できる四次元CT(4D-CT)の撮影も可能です。4D-CTを利用することで、呼吸性移動を伴う胸腹部腫瘍の動きを正確にとらえ、適切な呼吸性移動対策を講じることができます。