低侵襲カテーテル治療センター

カテナース

進化するカテーテル治療を支える看護

治療が低侵襲へと進化することで、超高齢者や複数の疾患を抱えるハイリスクな状況でも治療を受けられるようになりました。私たちカテナースは、多部門と連携して、患者さんが合併症なく治療を受け、笑顔で地域へお帰りいただく支援をします。患者さんへ安全なカテーテル治療を提供し、合併症なく予定通り地域へ帰っていただくためには、カテナースの看護の力が必要となります。低侵襲カテーテル治療センターの看護師がいきいきと看護を実践し、その力を存分に発揮できる職場環境づくりを目指しています。

そのために4つのチカラを磨きます。

1. 安全安心な治療を提供できるよう患者情報をアセスメントし周到な準備を行うチカラ
2. 高度な治療の支援や急変時に対応できる実践のチカラ
3. チームメンバーをつなぎ調整できるチカラ
4. 患者の不安をキャッチできる感受性のチカラ

看護師長 西原 明子

 

カテ看護の質向上を目指して ~教育・倫理・防災訓練などの取り組み~

看護部では、より良い看護を提供するため、看護師としても人としても大きく成長できる環境を整えています。

患者さんの命をチーム一丸で助けられる看護師の育成

当部署が関わっている主な診療科は、循環器内科、脳神経外科、小児科(心臓)の検査・治療とIVR-CT室領域です。予定の検査・治療に加え、重症な緊急患者さんを、24時間年中無休で受け入れています。
重症な緊急症例というと、循環器内科では心原性ショックや急性心筋梗塞、脳神経外科では急性脳梗塞やクモ膜下出血、IVR-CT室では事故等による大出血などが含まれます。まさに患者さんの命を、チーム一丸で助けるために、看護師の私たちが勉強しないといけないこともたくさんあります。大変ですが、非常にやりがいのある仕事だと感じています。当部署の教育チームでは、異動1年目の方の研修計画に特に力を入れていますが、基礎的な技術を独り立ちした後も支援を継続し、しっかりと知識や技術の習得ができる環境作りを行っています。最近は育休明けで当部署に復帰される看護師が増えてきたので、その方たちのリハビリ研修にも力を入れています。

看護師 増本 朋美

 

ハンズオン研修

ハンズオン研修「デバイスを触ってみよう」

チーム会

チーム会「みんなで育て、みんなが育つ職場」

ECPRシミュレーション

ECPRシミュレーション

倫理問題への取り組み~患者さんを中心としたチーム医療を目指す~

低侵襲カテーテル治療センターでは、多職種でチーム医療として共働しています。倫理の視点でも、患者さんの権利・尊厳を守るため、それぞれの職種に倫理綱領等、倫理観の指標となるものが定められています。それらを多職種間で共有し、共通認識とし取り組めるよう協力していますが、それぞれの立場、価値観からジレンマや対立が生じることもあります。生じたジレンマに対して、多職種合同でロールプレイや、カンファレンスの実施、事例検討を行うことで、倫理問題に気づき、行動すべき態度表明を一つ一つ明確にしていくことで、より患者さんを中心としたチーム医療につなげていけるよう取り組んでいます。

看護師 井口 雪絵

 

皮膚トラブル防止への取り組み

検査や治療に来られた方の全身の皮膚状態を確認し、皮膚が繊細な方には、皮膚保護材を使用するなど皮膚トラブルが起こらないように注意しています。また同じところに圧がかからないように除圧ができるように働きかけを行い、必要時にはまくら使用するなど安楽な体勢を保てるように看護介入を行っています。皮膚トラブルが起こった際には情報を共有し対策を立て周知徹底を行っています。定期的に勉強会を開催し、医療材料の使い方や事例を共有することで看護の質の向上を目指しています。

看護師 佐藤 嘉子

 

情報の一元化、看護が見える記録の実現

カテーテル室での看護記録は2023年12月から部門システムであるカテオルシスが導入され、電子化されました。カテオルシスの導入で情報が一元化され、術中記録から課金・物流までの連携が取れるようになりました。特に、看護記録はとても充実し、検査や治療を受ける患者さんを近くで観察しながら、一人ひとりの患者さんに合わせた看護問題を立案し介入することへとつながっています。看護実践の評価及び、質の向上を図るため、カテオルシスを使って病棟への継続看護につなげています。

看護師 昌谷 章代

 

災害への備え、訓練の継続

低侵襲カテーテル治療センターでは、年間2回の防災訓練を実施しています。防災訓練では、危機管理防災課の方のサポートを頂きアクションカードを作成し、火災用、停電用、水害用に分けて避難行動ができるように訓練をしています。また、毎月の防災点検日を設定し、多職種で(医師、臨床検査技師、臨床工学技士、診療放射線技師、看護師、医療事務)消火器の配置や可燃物の有無や避難経路を確認しています。

看護師 釜野 光義

 

看護をつなぐ ~地域包括ケアを見据えて~

低侵襲カテーテル治療センターでの治療時だけでなく、その前後で継続した看護がスムーズに行えるよう、各科・部門の看護師との連携をとっています。

循環器病棟とカテ室との連携、地域へ帰る患者さんの生活を見据えた看護

循環器内科病棟 看護師 大倉 由美医療の進歩とともに、以前は開胸手術で行っていた治療もカテーテルを用いた低侵襲の治療で対応できるものが増えてきました。それにより短期間で日常生活に復帰でき、複数の疾患を患っている方や高齢者でも治療を受けられるようになりました。循環器病棟では低侵襲カテーテル治療を受けた患者さんの情報を引き継ぎ、異常の早期発見に努めています。状態が安定した段階で患者さんやご家族へ自己管理にむけた支援、地域へ戻り早く元の生活ができるようにサービス等の情報提供も行っています。患者さんの持てる力を最大限に発揮できるように、多職種と連携をとりながら早期退院を目指しています。

循環器内科病棟 看護師 大倉 由美