画像診断センター
概要
画像診断センターは一般撮影・消化管透視・CT・MRI・RI・血管撮影(IVR)の各検査を行い、モダリティーごとに専門技師の育成を行っています。
MRI・CT ・SPECT-CT・PET-CT検査の充実と各診療科との連携強化を図り、質の高い画像を提供していきたいと考えています。また、血管造影では、IVRを中心に緊急検査やハイブリッド手術に対応すべく体制を整えています。
沿革
放射線センターは、院内の中央診療部門の1つとして放射線画像検査および放射線治療を行う専門部署の役割を担うことを目的とし、昭和55年5月に検査棟(第6棟)の竣工に併せて設立されました。初代センター長には、放射線科主任医長の重康牧夫先生が就任され、現在のセンター運営と組織の礎を構築されました。続いて渡邊祐司放射線科主任部長が就任され、センターの充実と発展に尽力されました。平成25年1月より松下睦副院長(整形外科主任部長)が就任され現在に至っています。
診療放射線技師(医療技術部門)99名(倉敷中央病院リバーサイド含む)と看護師(看護部門)、事務職員(医療支援・経営管理部門)、放射線診断科(医師部門)をはじめとする各診療科医師が協働して、画像診断、核医学検査、放射線治療、さらにIVR(インターベンショナルラジオロジー)を実施しています。また、院内の放射線機器管理、放射線被ばく管理、PACS等の画像情報管理、放射線治療における品質・精度管理等の放射線安全管理業務も行っています。
MR専門技術者認定技師、X線CT認定技師、検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師、放射線治療専門放射線技師、血管撮影・インターベンション専門放射線技師、胃がん検診専門技師、第1種放射線取扱主任者、医学物理士など様々な認定資格者が多数おり、博士や修士の学位を持った診療放射線技師も数名輩出しています。また、国内関連学会での多数の学術研究発表や論文も執筆しており、RSNA等の国際学会でも演題が受理され、発表を行っています。
センター医療設備の主な変遷
これまでの主な放射線機器の更新と新設等、主な変遷を列記します。
昭和55年のセンター化に合わせ一般撮影装置、X線テレビ装置、血管撮影装置およびCT装置の大規模な更新と増設を行いました。昭和58年に全身用X線CTが新設され、さらに昭和62年には島津製作所製第1号機のDSA装置やSPECT装置が導入され、デジタル画像検査の到来を迎えました。
平成3年には、0.5TのMRI装置が新設され、画像検査に新たなモダリティーが加わりました。平成4年には、2棟の竣工に併せ、放射線治療装置としてリニアックとラルストロンが新設され、放射線治療の充実が図られました。平成7年には、一般撮影にもデジタル化の波が押し寄せ、FCRの導入により、フィルムレス化が推進されました。平成8年のオーダリングシステムの稼働に併せ、画像ファイリングシステムとレポートシステムが導入されました。平成15年には、電子カルテシステムおよびRISシステムが導入され、検査指示録もペーパレス化されました。
平成18年には、RI検査室にPET-CTが新設され、初期のがん細胞の描出も可能になりました。平成19年には、PACSシステムが導入され、これまでのフィルムからモニターによる画像診断へと完全フィルムレス化に移行しました。CT装置は、これまで新設や更新が実施され、多列化により高速スキャンが可能となり、心臓3D-CTなどの検査も短時間のうちに容易に実施されるようになりました。MRI装置は、1.5T/3.0T装置への更新と増設が行われ、特に各診療科に提供する画像情報の充実が図られました。
血管撮影領域では、IVR-CTの増設のみならず、低侵襲カテーテル治療センター(心臓用128×2列X線CT:1台、循環器内科・脳外科・小児科用血管撮影装置:計6台)や手術センター(ハイブリッド手術用血管撮影装置:2台)にも技師を派遣し、各種IVRの実施に際し、放射線安全管理上の知識や画像表示技術を医師や医療スタッフに提供してきました。