緩和ケア科

当科の特色

主任部長 佐野 薫

主任部長 佐野 薫

重い病を持った患者さんおよびそのご家族には、病気の治療時期にかかわらず痛みなどの身体の苦痛、不安や抑うつなどの心の苦痛、社会的問題、スピリチュアルな苦痛、などいろいろな苦痛が生じます。

緩和ケアとは、このような苦痛を早い段階から評価し対応することにより患者さんやご家族がその人らしく穏やかに過ごせるように支援することであり、決して特別なケアを意味するわけではありません。すべての医療者が提供すべき基本的なケアです。ただ、苦痛が強く症状緩和が難しいこともあり、そのような場合にはより専門的な緩和ケアが必要となります。

症状緩和が難しい苦痛は、多数の苦痛が複雑に絡み合っていることが多く、それに対応するために、緩和ケア科医師を中心にいろいろな専門職種がチームとなって専門的緩和ケアを提供しています。

診療内容

緩和ケア病棟

当院の緩和ケア病棟は2013年1月に開設され、14床(無料個室7室、有料個室7室)で運営しています。苦痛症状の強いがん患者さんを対象に、症状緩和を目的に入院していただいております。

緩和ケア科医師は診療科主治医と連携し、看護師・薬剤師・看護アシスタント・作業療法士・臨床心理士・医療ソーシャルワーカー・管理栄養士などと共にチームとして全人的ケアにあたり、患者さんとご家族がすこしでも苦痛なく、その人らしく穏やかな日々が送れるよう努めています。

なお、緩和ケア病棟では抗がん治療(緩和的放射線治療を除く)は行いません。

緩和ケアチーム診療

緩和ケア科医師はチーム専任身体症状緩和担当となり、チーム専任精神科医師・チーム専任看護師・チーム専任薬剤師とともに緩和ケア専従チームとして活動しています。

苦痛症状緩和が困難な入院中の患者さんを、主治医からの依頼や患者さんからの希望により、直接病室に伺って症状緩和診療にあたっています。また、毎日一般病棟を巡回し病棟スタッフから個々のケースの症状緩和についてコンサルテーションを受けています。

緩和ケア外来

各診療科からの症状緩和についてのコンサルテーションや、緩和ケア病棟を退院された患者さんの外来診療などを行っております。

*ホームページの「当院の緩和ケアについて」もご参照ください。

当院の緩和ケアについて