臨床検査技術部
細菌・ウイルス検査
1. 細菌・ウイルス検査
一般細菌と抗酸菌の塗抹、培養、同定、感受性検査および細菌・ウイルス抗原迅速検査、新型コロナPCR検査に関すること。
一般細菌
一般細菌の中で精力的に菌検出を試みている細菌はYersinia pseudotuberculosis(SS寒天培地で25℃ 72時間培養で透明なcolony)、Bordetella pertussis (B-G培地で36.5℃ 72時間培養後、真珠色の colony )、Mycoplasma pneumoniae(PPLO寒天培地で通常36.5℃1~2週間培養したcolonyを顕微鏡の 100倍で観察)です。これらの菌は全て臨床医と患者情報のコミュニケーションから検出されたものです。また、患者本位の医療を目指し、培養検査は年中無休で毎日行っています。血液培養件数は年々増加し、2セット採取率は90%を超えており、嫌気培養も2台の嫌気チャンバー(CONCEPT Plus 500・BUG BOX)を用いて積極的に行っています。
抗酸菌
培養検査は液体培養と小川培養を併用し、TB-PCR、MAC-PCRも行っています。また、同定検査にも細心の注意を払い、質量分析同定を行っています。
細菌・ウイルス迅速検査
レジオネラ尿中抗原、肺炎球菌尿中抗原、肺炎球菌細胞壁抗原、肺炎マイコプラズマ抗原、Clostridioides difficile抗原ならびにトキシンA/B、A群レンサ球菌抗原、腸管出血性大腸菌ベロ毒素、細菌性髄膜炎抗原、アデノウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、インフルエンザウイルス等を導入しています。また、新型コロナPCR検査を実施しております。
2. 診療支援活動
院内感染対策に必要な統計処理、保健所に届ける基幹定点の感染症集計と届出を行い、感染対策委員会、ICT委員会、結核院内感染対策小委員会への情報提供を行っています。
3. システムおよび使用機器
システム
2004年に独自のシステムからCLINILAN MB(A&T社)に変更しました。1980年3月以降の成績と検査方法が蓄積され、随時の参照と集計が可能です。 2014年4月より一般細菌および抗酸菌同定に質量分析装置を導入しました。
使用機器
装置 | 名称 | 台数 |
---|---|---|
全自動血液培養装置 | バクテアラート VIRTUO | 2台 |
微生物感受性分析装置 | MicroScan WalkAway 96 plus | 1台 |
微生物分類同定分析装置 | MALDIバイオタイパー | 1台 |
全自動抗酸菌培養検査装置 | MGIT 960 | 1台 |
リアルタイム濁度測定装置 | Loopamp EXIA | 1台 |
自動遺伝子解析装置 | GeneXpertシステムGX-IV | 1台 |
全自動遺伝子解析装置 | FilmArray Torch システム | 1台 |
全自動遺伝子解析装置 | Smart Gene | 4台 |