日本消化器外科学会雑誌の年間優秀論文賞に選出

授賞式で挨拶する上畑先生

授賞式で挨拶する上畑先生

当院外科の長久吉雄先生や上畑恭平先生(現:大阪赤十字病院消化器外科)らが報告した原著論文「閉鎖孔ヘルニア嵌頓に対する新しい非観血的整復手技」が、消化器外科領域の医学雑誌「日本消化器外科学会雑誌」の年間優秀論文賞に選出され、7月12~14日に函館市で開かれた第78回日本消化器外科学会総会で、授賞式が行われました。

せ型の高齢女性に好発する閉鎖孔ヘルニア嵌頓は、腸管切除率・死亡率ともに高い値が報告される予後不良な病態で、高齢化の進む国内では発症する患者さんが増加すると考えられています。今回、この疾患に対する新しい非観血的整復手技を導入し、論文として報告されました。FROGS(Four hand Reduction for incarcerated Obturator hernia under Guidance of Sonography)と呼称している本手技は、カエルのように足を屈曲させながら整復手技を行うという、単純かつ再現性が高いものになります(日本消化器外科学会雑誌 2022;55(1)1-9)。

表彰状を手にする長久先生

表彰状を手にする長久先生

また、学会発表でも5月26日に大阪市で開かれた第21回日本ヘルニア学会で、最優秀演題賞に選出されました。二つの受賞に長久先生は「手術ではなく整復手技にスポットが当てられるという珍しい状況であり、このうえない喜びです。心より感謝申し上げます」と振り返りました。