いただいたご寄付の残金を活用し 「ラピッド・レスポンス・カー」を導入しました

(青ユニフォーム:救急科医師、赤ユニフォーム:救命救急センター看護師)

2022年727日から930日まで実施したドクターカークラウドファンディング でいただいたご寄付の残金を活用して「ラピッド・レスポンス・カー(Rapid Response Car、以下RRC)」を導入しました。

集まったご寄付50,066,380円からドクターカー更新に16,000,000円を支出した残金は、当院の救命救急センターで使用する医療機器の購入費などに充てることとしています。検討を進めるなか、活用の第一弾としてRRCの導入を決めたものです。

当院は「お迎え搬送」に取り組んでいます。当院のドクターカーで医療スタッフが現地に向かいますが、車高が高いため揺れやすく、医師はベンチシートに座って移動するため負担は大きくなります。合流した後、医療者は行政救急車に移乗して搬送するためドクターカーで出動する必要はなく、小型で機動性に富み、揺れが少ない乗用車が望まれていました。

【車種】
 スバル フォレスター Touring (5人乗り・4WD)
【装備】
 赤色灯・サイレン・無線装備
【費用】
 総額:6,700,000円(税込)

 

お迎え搬送の取り組み

ヘリコプターで患者を搬送するドクターヘリの運行不能時、三次救急医療機関のない遠隔地域で緊急の重症者が発生した際に、事前に消防と取り決めたドッキングポイントまで当院からも医師・看護師が同乗した車を向かわせ、合流後に行政救急車内で治療しながら搬送する取り組みです。

対象地域:新見市(2021年6月~)、高梁市(2022年12月~)、笠岡市、井原市(2023年1月~)

交通事故などで外傷を負われた患者さんや、生命に異常をきたすような重症な患者さん(気道閉塞、重症呼吸不全、重症循環不全)を対象に、毎日12:30~22:00(日中はヘリが運航不能な悪天候時等)出動要請に応じています。出動先は新見市(2021年6月~)、高梁市(2022年12月~)、笠岡市、井原市(2023年1月~)です。

出動要請を受けてから5分以内の出動を目標としています。現場でのあらゆる処置を想定した必要物品をセットした専用カバンと簡易超音波機器(ポータブルエコー)を救命救急センターに常設しています。

ドクターヘリの運用は日の出から日没まで。天候不良時も運航できません。
三次救急医療機関のない遠隔地域では運行不能時は重症患者を直近二次医療機関へ搬送せざるを得ない場合があります。治療の遅れを防ぎたい、救命に努めたい。ドクターカーに寄せていただいた想いとともに、患者さんの元へRRCが走ります。