リハビリテーション部

言語聴覚療法室

倉敷中央病院は西日本での中核病院であり、各医療部門とも全国レベルの高水準な医療の提供が求められています。言語聴覚療法室としても臨床、教育、研究を軸に、幅広い領域で患者さんへ質の高い治療を提供すること、優秀な言語聴覚士を育成し、学術的にも優れた業績をあげて、言語聴覚医学をリードしていくことを目指しています。また、スタッフ各自のライフステージに応じた働きやすい職場環境や福利厚生の充実にも努めています。

入院:成人臨床(嚥下)

外来:小児臨床(言語)

外来:音声検査

構成

言語聴覚士:14名(内1名が訪問担当、1名が育児休暇中)

所属学会

  • 日本言語聴覚士協会、岡山県言語聴覚士会
  • 日本音声言語医学会、日本吃音・流暢性障害学会、日本ディサースリア臨床研究会
  • 日本嚥下医学会、日本摂食嚥下障害リハビリテーション学会、嚥下障害臨床研究会
  • 日本高次脳機能障害学会、日本神経心理学会
  • 日本小児神経学会、言語発達障害研究会
  • 日本コミュニケーション障害学会
  • 中国四国リハビリテーション医学研究会

※2019年4月1日現在

対象科・疾患

さまざまな脳神経疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症などの神経筋疾患)だけでなく、呼吸器・消化器・循環器疾患(肺炎、肺癌、胃癌、重症心不全など)で生じるコミュニケーション障害(聴覚・音声言語障害)や摂食嚥下障害を対象としています。小児では、自閉症スペクトラム障害、注意欠如多動性障害、学習障害などの言語発達障害や吃音、口蓋裂や機能性構音障害などの構音障害、発達遅滞などによって生じる摂食嚥下障害も対象としています。耳鼻咽喉科領域では、変声障害、機能性音声障害や声帯結節、反回神経麻痺などで生じる音声障害、耳の病気により生じる高度難聴を対象としています。頭頸部外科と連携して、頭頸部がんのリハビリテーションを勉強することもできます。

特徴

1)臨床

嚥下内視鏡(VE)

「摂食嚥下障害」「失語・高次脳機能障害」「言語発達障害」「発声発語障害」「聴覚障害」の各領域で専門的な治療を行っています。
入院では、摂食嚥下障害に対する訓練・指導に力を入れています。病院の特性上、急性期の摂食嚥下障害が主要な領域となりますが、当院には医療安全の観点から嚥下サポートチーム(SST)が設立されており、原則としてSST所属の耳鼻科医師のVE・VFによる客観的な嚥下機能評価をベースに、SSTと密接に連携して嚥下リハビリテーションを行っています。また言語発達障害、構音障害、失語症、高次脳機能障害に対しても関連した各科と連携し、発症早期から言語および構音訓練・指導を実施しています。
外来では、小児科と連携して、幼児・学齢児に対する言語発達および構音訓練・指導や乳幼児の摂食嚥下訓練・指導などを行っています。形成外科外来では医師と連携し口蓋裂による構音障害の評価・指導なども行っています。脳神経内科と連携して、高次脳機能障害や失語症に対する訓練、指導も行っています。また、耳鼻咽喉科と連携して、音声障害のある方に対して音声検査・音声治療を行っています。聴覚障害のある方に対して純音聴力検査をはじめとする各種聴覚検査、補聴器のフィッティングや人工内耳術後のリハビリテーションも始まっており、外来での嚥下リハビリテーションあるいは頭頸部がん患者さんに対するがんリハビリテーションなども充実させていく予定です。在宅訪問では、倉敷中央訪問看護ステーションを拠点に地域の中でその人らしい生活が継続できるよう、家族指導や環境調整も含めた生活期における言語聴覚療法を実施しています。関連施設である倉敷中央病院リバーサイドではおもに回復期から生活期までの摂食嚥下障害や小児の発達障害などを対象にリハビリテーションを行っています。治療の質の向上を常に意識しており、最新の検査および治療機器も積極的に取り入れています。

2)教育

教育では、クリニカルクラークシップを取り入れた学生実習、一つの領域に偏らないパワフルな言語聴覚士の育成を目標にした卒後研修や関連施設を含めたローテーション、さらには自分が希望する専門領域を極めるための、経験年数に応じた教育プログラムなどを充実させて、医師や認定言語聴覚士などの有資格者が指導しています。

3)研究

自己研鑽やエビデンスのある治療提供を目的に、毎年、全国学会において、医師の指導の下、数名が発表し、その中から論文執筆も行っています。現在、大学院に在籍している者や卒業した者もおり、働きながら学べる環境も提供しています。