放射線診断科

Q&A

PET-CTについて

検査には痛みや不快感を伴いますか?
検査の薬を静脈注射する時の痛み以外は、痛みを伴うことはありません。
撮影の時には検査台の上で20分ほどあお向けになりますが、なるべく安楽な姿勢がとれるようにご配慮いたします。
すべてのがんを発見できますか?
がんの種類によって、PETの得意なものと苦手なものがあります。1cm未満の微小ながんの検出は小さければ小さいほど困難になります。がん以外でも、炎症などの良性の病変にも検査薬が取り込まれ、PETで見つかることがあります。
見つかる病気が全て悪性というわけではなく、良性か悪性かの判断がつかないこともあります。がんの確定診断には細胞や組織を採取する検査が必要になることが多いです。
検査にかかる時間はどれくらいですか?
検査薬の注射後1時間ほど安静にお待ちいただき、その後約20分の撮影を行います。
撮影後は40分ほどお待ちいただき、その後お帰りいただきます(必要な場合には最後に10分前後の撮影を追加する場合があります)。検査薬を注射してから検査終了まで約2時間かかります。
検査当日朝絶食ですが、水分はとっても大丈夫ですか?
糖分やカロリーのあるジュースや牛乳などの飲料・アルコール類は禁止です。
摂取可能な飲み物:水やお茶など、糖分やカロリーを含まない飲み物は出来るだけ飲んでください。
余分な検査薬(FDG)は尿から排泄されますので、これらの飲み物を検査前にできるだけ多く飲んでいただくと画像がきれいになり、放射線被曝も少なくなります。
同じ日に他の検査ができないのはなぜですか?
1.胃の検査のバリウムが体内に残っているとPET-CT検査に支障を来たします。このため胃の検査と同じ日には検査できません。
2.PET検査の後も、当日はあなたの身体から放射線が出ています。他の方や従事者の放射線被曝を防ぐため、PET検査後当日に他の検査を受けていただくことはご遠慮いただいております。
被曝量が気になるのですが
検査に使用する薬(FDG)による被曝は通常の全身CT検査のおよそ5分の1から10分の1程度です。PET-CT検査では、これにCT検査による被曝が加わりますが、身体への放射線障害が起こることはありません。
ただし、他の放射線を使った検査と同じように、妊娠中の検査はできません。
検査当日は、あなたの身体から出ている放射線による周りの方々の被曝を防ぐため、人ごみをなるべく避けるとともに、とくに乳幼児や妊産婦との接触をなるべくお控えいただくようお願いいたします。

MRについて

MR画像の特徴について教えてください。
MRは、撮像条件の設定により様々なコントラストの画像を撮ることができます。
たとえば、水の信号を強調する条件に設定すればMRCP(膵管や胆管像)MRM(髄液腔)の像を撮ることができます。血流の信号を強調する条件ではMRAを撮ることができます。
腫瘍性病変では、様々の強調像を組み合わせることによって病変の性質を診断することができます。

MR検査とはどのような検査ですか?CTとの違いについておしえてください。

MRは強力な磁石と電波を使って画像をつくります。
CTと異なり放射線は使いませんので放射線被爆はありません。
CTは撮像時間が短く、広い範囲の検査や、肺の検査に適しています。
MRは撮像時間が長くかかりますが、特に1つの部位(臓器)を詳しくみるのに適しています。
脳や脊椎・脊髄、関節、婦人科疾患、前立腺や陰嚢などは、MRが圧倒的に優位です。
MR検査はだれでも受けられますか。
体内に電子機器(心臓ペースメーカーなど)を有する方は、MR検査はできません。
検査に協力が得られない方、30分の検査に耐えられない方も検査できません。
また、以下の方は、予約時に主治医にご相談ください。

・外傷などにより、体内に金属の残っている方(金属の大きさ、部位によっては検査できません)
・閉所恐怖症の方
・妊娠の可能性のある方・現在、妊娠中の方

また、7歳以上のお子さまは、ほぼ大人と同じように検査を行うことができます。
ご両親が一緒に検査室内に入ることもできます。
7歳未満のお子さまは小児科の先生に相談して鎮静剤を用いることがあります。

検査にかかる時間はどれくらいですか?
約30分かかります。
検査目的によっては10-20分延長することもあります。
CTに比べて格段に長い時間がかかりますが、これは1種類だけでなく、いろいろな条件の画像を撮像するためです。より多くの情報を得るために必要な時間です。
検査時に注意することはありますか?
MR装置には強力な磁石が内蔵されています。
検査前に、金属の付いている服は当科で用意してある服に着替えていただきます。(荷物、靴、着替えた服はロッカーに入れていただきます。)
車椅子の方は、検査室で専用の車椅子に移って検査室に入っていただきます。

・カラーコンタクトレンズは、発熱して眼を傷つけることがあります。必ず検査前には外してください。
・アイシャドー、マスカラなども発熱することがあります。検査前に落としてください。
・刺青も成分によって発熱することがあります。検査中、違和感、熱感あればすぐにお知らせください。
・ニコチンパッチや狭心症の貼り薬(ニトロダーム)も発熱の危険があります。検査前に剥がしていただきます。狭心症の薬は、貼り替えていただきます。

検査中はどんな感じですか。痛みや不快感を伴いますか?
検査部位に応じて、体に機械(受信コイル)をつけます。そして、長い筒のような機械の中に入ります。気持ちを楽にして検査を受けてください。
撮像中は、工事現場のような大きな音がします。耳栓をしていただきますので多少音が和らぎます。
撮像中、痛みはありませんが、多少の熱さや振動を感じることもあります。
機械に入る前に、連絡用のブザーをお渡しします。
検査中に何か変わったこと(気分不良など)があればこれでお知らせください。

・音がしている間は画像を撮っています。なるべく動かないようにしてください。
・腹部や胸部の検査では、十数秒間の呼吸停止を繰り返して撮像を行います。

腹部検査を受ける際に注意することがありますか?
検査2時間前から絶飲食です。それまでに軽く食事を済ませてください。前日から過度に絶食をしますと、脱水や気分不良になることがあります。
水分は飲んでもかまいません。
常用薬もいつもどおりに服用してください。
ただし、糖尿病の方は主治医の指示に従ってください。
造影検査について教えてください。

造影検査予定の方は、検査室入室前に、腕の静脈に柔らかいチューブを留置します。造影剤は検査の後半部に注入します。量は10-20ccです。
検査の途中で、画像をチェックして造影剤を使用することになれば、検査の途中でチューブをいれます。

腹部では造影剤を注入した直後から、十数秒の呼吸停止下の撮像を繰り返します。
造影剤を注入するときは、看護師がそばについています。のどの不快感、息苦しさ、痒み、吐気、熱感など何か変わったことがあればすぐお知らせください。

造影剤を注入した後、更に5-10分撮像が続きます。
このときも何か異常があればブザーを鳴らしてお知らせください。

以下の方は、造影MRの適応を慎重に決定する必要があります。
検査予約時に、主治医の先生とよくご相談ください。

・喘息やアレルギー体質の人、過去にMR造影剤で副作用のあった方などは、造影剤副作用のリスクが上昇します。
・腎不全(特に透析中の方)は、NSFの危険性があります。
・妊娠中の方も原則として造影は出来ません。

造影検査を受けた後、注意することはありますか。
MR造影剤は尿から排泄されます。
水分摂取の制限がない方は、十分に水分をとって、尿を出すように心掛けてください。
ごくまれに、造影剤を投与した後、数時間して発疹や痒みなどの副作用が起こる場合があります。
その場合には、救命救急センターを受診するか、検査室へ電話でご相談ください。
授乳中の方は、造影後1日は授乳できません。