倉敷中央病院−不妊治療
 排卵誘発
排卵誘発というと、ふたご・みつご・よつご、という多胎妊娠のイメージがありますが、適切な投与方法を行えばそうそう多胎妊娠になるものではありません。
妊娠するには排卵は不可欠なステップです。
排卵がないことを無排卵といいますが、この場合には排卵を起こすことが必要です。
また、正常に排卵しているかたでも、無排卵周期が混在するかたや、月経から排卵までの日数が大きくばらつくかたや、一方の卵管閉塞があるかたなどには、排卵誘発をお勧めすることがあります。
卵胞は FSH(卵胞刺激ホルモン)によって育ちます。
(A) 自然では、月経終了ころから FSH が低下して、ひとつの卵胞が育ちます。
(B) 内服の誘発剤では FSH 低下が約3日遅れ、平均2.5個の卵胞が育ちます。(もともと無排卵のかたでは複数の排卵が起こることはあまりありません)
(C) 注射の誘発剤では投与を続ける間 FSH が低下せず、より多数の卵胞が育ちます。

簡単に言うと、注射は、より強力な薬です。
排卵障害がある場合には、まず内服から始め、効果が現われない場合に、注射に変更します。
A) 自然排卵

B) 内服

C) 注射
具体的な投与方法
内服の誘発剤:
月経開始日を第1日目と数え、第4日目頃から5日間毎日続けてのみます。

注射の誘発剤:
月経第4日目頃から毎日注射をうちます。
副作用
内服の誘発剤:
副作用として、子宮内膜の厚さに影響を及ぼすことがあります。これは排卵前の超音波検査でわかりますので、副作用があらわれた場合には注射を組み合わせるなど他の誘発方法をお勧めします。

注射の誘発剤:
多数の卵胞が発育した場合、卵巣過剰刺激症候群という副作用が現れることがあります。おなかに水がたまり(腹水)、程度が強いときには点滴などの入院治療が必要となる場合があります。治療中、多数の卵胞が発育したかたには、十分な説明をおこないます。